東京藝術大学 アートDX EXPO #3
Da Vinci’s Robot — A Will Dwelling in Shadow
ダ・ヴィンチのロボット ~影に宿る意志~
ART DX EXPO #3 にて、後藤英および後藤研究室は、身体動作を拡張する日本発の巨大外骨格ロボットスーツ「スケルトニクス」を用い、現代テクノロジーと芸術が交差するインスタレーション型音楽劇を上演します。あわせて、作品の背景や技術に触れられるワークショップも開催します。
本作は、レオナルド・ダ・ヴィンチが構想した「ロボット騎士」の思想を起点に、身体・機械・光・音が一体となる舞台表現を通して、人間の身体がどこまで拡張されうるのかを問いかけます。巨大な外骨格が動き出すと同時に、レーザーとサウンドが空間に立ち上がり、会場全体が“影の劇場”へと変容していきます。
各回の公演前には、約30分間の作品解説とデモンストレーションを実施します。スケルトニクスの動作、レーザー演出、サウンドや映像生成の仕組みを間近で体験できるほか、観客参加型のスケルトニクス×AIデモンストレーションも行います。その後、本編となるパフォーマンスを上演します。
身体が動けば、音が生まれ、光が走る。
人と機械、記憶とテクノロジーが交差する、
一回性の強いライブ体験を、ぜひ会場で体感してください。
上演情報
【作品名】
ダ・ヴィンチのロボット ~影に宿る意志~
【日時】
2026年3月19日(木)
11:00–12:00/15:00–16:00
2026年3月20日(金・祝)
12:00–13:00/14:00–15:00/16:00–17:00
2026年3月22日(日)
11:30–12:30/13:30–14:30/16:00–17:00
【会場】
東京藝術大学 上野キャンパス
絵画棟 1F アートスペース
【詳細】

クレジット
・後藤英/コンセプト、ディレクション、作曲 (Suguru Goto / Concept, Direction, Composition)
・秋山大知/レーザーテクニック (Daichi Akiyama / Laser Technician)
・田中誠人/テクニカルアドバイザー (Masato Tanaka / Technical Advisor)
・葉聖屹/テクニカルアシスタント、パフォーマンス (Shengyi Ye / Technical Assistant, Performance)
・張楊/テクニカルアシスタント、パフォーマンス (Yang Zhang / Technical Assistant, Performance)
・鄭琳山/テクニカルアシスタント (Linshan Zheng / Technical Assistant)
・李瓊宇/テクニカルアシスタント (Qiongyu Li / Technical Assistant)
・顧昊倫/音響 (Haolun Gu / Sound Engineer)
・趙森/音響 (Sen Zhao / Sound Engineer)
「最後の晩餐」を描く直前――
レオナルド・ダ・ヴィンチが密かに生み出したロボット
「機械の騎士」が、いま再び動き出す。
1495年に構想されたそのロボットは、2026年、AIとレーザーを纏い、
日本発の巨大外骨格〈スケルトニクス〉として甦る。
光と影のあいだで、隠された意志が目覚めるかのように。
本作品は、ルネサンスの天才ダ・ヴィンチが実際に設計・制作した
「ロボット騎士」という歴史的事実を起点に、
現代のテクノロジーと芸術を大胆に融合させた
インスタレーション型音楽劇である。
1495年頃、ダ・ヴィンチは中世の騎士の鎧を模した自動機械を、
滑車とケーブルによって構築し、
腕、首、脚が実際に可動する「人間機械」を生み出していた。
それは、力を奪わず、命令も持たず、
人の動きそのものを機械に宿らせるという、
極めて先進的な思想に基づくものであった。
この思想と驚くほど響き合うのが、
現代日本で開発された巨大外骨格ロボットスーツ
Skeletonics(スケルトニクス)である。
スケルトニクスは、ロボットライドが開発した外骨格型拡張スーツで、
装着者の身体動作をリンク機構によって増幅し、
そのまま“巨大な身体”へと伝達する。
特筆すべきは、
ダ・ヴィンチのロボットとスケルトニクスの双方が、
「人の力そのもの」を動力源としている点である。
この構造的共通性は、
時代を超えて「身体の記憶」がいかに機械と結びついてきたかを、
静かに、しかし雄弁に物語っている。
舞台上では、スケルトニクスを装着した演者の動きが、
モーショントラッキングによってリアルタイムに解析され、
音と光を生成していく。
演者の身体はサウンドスケープを紡ぎ、
AI、レーザー、プロジェクターが統合的に制御されることで、
空間全体は次第に「影の劇場」へと変容していく。
影は、実体よりも先に動き、
記憶を語り、
ときに観客自身の影と交差し、共鳴する。
本作品は、
光と影、記憶と身体、機械と芸術が交差する
「小さな音楽劇」として構成され、
観る者の身体感覚そのものに触れる、
詩的で没入的なメディアアート体験を創出する。
――500年前に託された未完の夢は、
いま、あなたの目の前で、再び歩き出す。

スケルトニクスとは、日本発の巨大外骨格ロボットスーツである。
装着者の身体動作に呼応して動き、その動きに連動して、レーザーとサウンドが空間に立ち上がる。
身体が動けば、光が走り、音が生まれる――すべてはリアルタイムに反応し合う。
エクソスケルトンは「身体の拡張」を、レーザーは「空間の拡張」を象徴する。
身体・音・光は切り離されることなく一体となり、人間のスケールを超えた拡張的な表現空間を現出させる。
そこでは、動くことそのものが、音楽であり、演出であり、彫刻となる。
本作品は、ロボットライド株式会社が開発した外骨格型ロボットスーツ「スケルトニクス」を用い、パフォーミングアート、メディアアート、デジタルミュージックを融合させた、新たな舞台表現を創出する試みである。
スケルトニクスは、装着者の身体動作をリンク機構によって拡張し、全高2.5〜3メートルに及ぶ巨大な身体を人力で操作可能にする、極めてユニークなロボットである。
その圧倒的なスケールと存在感は、単なる装置を超え、舞台上にひとつの「生き物」のような気配をもたらす。
東京藝術大学後藤研究室では、このスケルトニクスにモーショントラッキングセンサーを装着し、身体の動きをリアルタイムで音や映像へと変換する実験を重ねてきた。
AIやレーザー演出と組み合わせることで、音・映像・身体が相互に影響し合う統合的な表現空間を構築し、「機械と人間の融合による新たな身体表現」を追求している。
巨大な機械をまとうことで、身体は拡張され、光と音に包まれることで、空間そのものが揺らぎ始める。本作は、観る者の視覚と聴覚だけでなく、身体感覚そのものに訴えかける舞台体験として、人と機械、表現とテクノロジーの新たな関係を立ち上げる。
Concept, Direction, Composition
後藤 英 / Suguru Goto
作曲家、ニューメディア・アーティスト。国際的に評価されており世界活地で活躍。刺激的な作品で新たなテクノロジーと関連させて発表している。フランス、パリにあるポンピドゥー・センターのIRCAMの招待作曲家、研究員、ボルドー芸術大学の准教授を経て、現在は東京芸術大学の教授。
主な賞歴は、ボストン・シンフォニー・オーケストラ・フェローシップ、タングルウッド音楽祭より、クーセヴィツキー賞、ワシントン州のマルゼナ国際作曲コンペティションにて第1位、ドイツにてベルリナー・コンポジション・アウフトラーゲ1994、パリのユネスコで行われた、IMC国際作曲家会議にて入選、フランス政府よりDICREAM、ドイツ、ベルリンのミュージック・シアター・ナウ・アワード2008にて受賞、フランス、バン・ニューメリック4、アンガン・デ・バン・デジタル・アート国際フェスティバルにて、「OFQJダンス・ニューテクノロジー賞」を受賞、2010年ブラジルのFileフェスティバルにてFILE PRIX LUXのElectronic Sonority Honor Award 賞、2011年イタリアにてAction Sharing 2の大賞を受賞、2013年KAO国際キネティック・アート・コンペティションにて第2位、同年オーストリアのアルスエレクトニカにてデジタル・ミュージック&サウンド・アートの栄誉賞を受賞などが挙げられる。作品は世界各国の音楽祭、レゾナンス/IRCAM、タングルウッド音楽祭、ICC、SONAR、 Haus der Kultures der Welt, ISEA、NIME, ヴェネツィアビエンナーレなどにて演奏されている。
http://gotolab.geidai.ac.jp/
主催
東京藝術大学 アートDXプロジェクト https://artdx.geidai.ac.jp/
問い合わせ
東京藝術大学アートDXプロジェクト事務局 info_dt@ml.geidai.ac.jp
東京藝術大学 上野キャンパス
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