ゲスト講義
ゲスト:横山徹 & 秋山大知
日時:2024年01月15日(月)
14:40 ~ 横山徹
16:20 ~ 秋山大知
場所:東京芸術大学、千住キャンパス、第2講義室
横山 徹
連番画像でインタラクティブな映像表現を実装する
概要
インタラクティブな映像表現では、openFrameworksやTouchDesignerといったツールを用いたリアルタイムレンダリングが一般的です。これらのツールは、映像をリアルタイムで生成し、表示する方法を提供します。しかし、このリアルタイムレンダリングは、コンピュータのGPU(グラフィックス処理ユニット)やCPU(中央処理ユニット)の性能に大きく依存しています。そのため、性能が低い場合、複雑な映像表現が困難になることがあります。
リアルタイムレンダリングに関連する問題を解決するため、プリレンダリングを用いたアプローチが有効です。具体的には、HoudiniやBlenderなどのソフトウェアを使用して映像を事前に製作し、それを透過PNGの連番としてリアルタイムシステムに取り込む方法です。この手法では、映像を個々のフレームとして透過PNG形式で保存し、これらをリアルタイムに再生可能な形でシステムに組み込みます。
この方法により、ハードウェアのスペックに依存することなく、リアルタイムシステム内でリッチな映像表現を実現できます。プリレンダリングされた映像は高品質で複雑な表現が可能であり、リアルタイムレンダリングでは実現困難な映像も扱えるため、より幅広いクリエイティブな表現が可能になります。
今回は、連番画像をリアルタイム再生するシステムの開発を行います。
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※開発において、Xcode(Mac) またはVisula Studio(Windows)が必要となります。事前にインストールをお願いします(HDD容量に余裕がある場合はTouch DesignerもDL)。
秋山 大知
レーザー・映像を利用した 音楽作品の上演システムの概要 〜後藤英 “Collidebone” を題材に〜
概要
2023年 12月に上演した後藤英によるトロンボーンとビジュアルシステムによるライブエレクトロニクス作品 ”Collidebone”を題材に,映像とレーザーの連動手法について 解説する. 映像とレーザーとの位置合わせや,映像とレーザーのプログラムを映像の時間軸上に配置する方法等の解説により,自分のメディア作品をショー・コントローラとして完成させるための知識を得る.
・Collidebone作品概要
・映像とレーザーの関係
・レーザープログラミング
・openFrameworks, LaserOS, ILDA, ofxLaser
・映像とレーザーの連動
・画像認識,映像投影の補正
・上演時のイベント制御
・OSC, SMPTE TimeCode, blackhole
・次回作の展望
・複数のレーザーによる表現
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